全身全霊で愛したのに、どうしてわかってくれなかったの?と悩んだことがありますか?愛を実感させるには、相手の愛のレシーバーの仕組みを理解すること。


どうして彼はいつも、私からの愛を感じられないと言ってくるのだろう?

大切にし合っているのに、愛せば愛するほど寂しくなるのはなぜだろう?

ここ数年間、恋人・夫婦の幸福感について研究してきて、面白い現象に気がつきました。インターネット上では「幸せの7つの鍵」「夫婦生活の10原則」「ラブラブカップルの5つの秘訣」などの文章をよく見かけます(もちろん中には、筆者の私が書いたものもあって、申し訳なく思うのですが……)。そのような文章のなかで、多くの心理学者が、感謝やコミュニケーション、相手を褒めるなどの行為が夫婦の満足度を上げると指摘しています。それにもかかわらず、なぜこんなにもうまくいっていない夫婦が多いのでしょうか?なぜ、このような方法を実際に使っても、効果は限定的なのか?どう考えても答えが見つかりませんでした。

最近、研究仲間のDennisが『愛を伝える5つの方法』を薦めてくれました。それによって、私の疑問は何年も前に、結婚カウンセラーのゲーリー・チャップマン氏によって指摘されていたと知りました。

ゲーリー・チャップマン氏の疑問はこういったものでした。「相手をとても愛しているのに、相手が愛情を感じていないのはなぜか?」「この関係にたくさんの犠牲をはらっていると相手は言うのに、自分から見ると、この関係があってもなくても相手にとっては同じのように思えるのはなぜか?」

5つの愛情受信機

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恋人・夫婦関係を築くうえで、以下の選択肢の中から最も必要だと思うものは何ですか?(ぜんぶ必要だという方も、かならず1番必要なものを選んでください)相手が最も必要とするものは何ですか?(相手に自分で選んでもらいましょう。あなたが選んだのではあてになりません)

A. 相手から褒められたり励まされたりすること

B. 記念日の心あたたまる贈り物

C. 仕事を手伝ってくれること

D. いつ2人の時間をつくるかしっかり話し合うこと

E. ハグやスキンシップ

ゲーリー・チャップマン氏は「愛情受信機」を、肯定的な言葉、贈り物、サービス行為、 クオリティ・タイム、身体的なタッチの5種類に分けています。上に示した選択肢は、それぞれが以下のタイプに当てはまります。上のテストに答えてから、解答を見てくださいね。

A. 言葉タイプ

このタイプのあなたは、注目を浴びたい欲求が強いです。人に褒められたり、大変よくできたと言われた時、恥ずかしがりながらも、とても嬉しく思います。なぜなら、あなたがずっと求めてきたことこそが、肯定されたり、重視されたり、必要とされたりする感覚だからです。意見を受け入れられたり、成功した話や得意分野の話を聞いてもらったり、感謝を伝えられたら、相手が自分を気にかけてくれている、愛されていると感じます。

B. プレゼントタイプ

このタイプのあなたは、何かを手に入れたいと強く望んでいます。贈り物を受け取ることが好きで、誕生日や交際記念日、1年のすべてのカップル関係の記念日すらも大切にします。相手からプレゼントを贈られ、お祝いできることを願っています。あなたが拝金主義者であるというわけではなく、幼い頃から物質的に乏しかったり、親が兄妹の方を可愛がっていたなど、何かしら、自分のモノを「手に入れる」ことへの願望を持ったり、「自分だけ」の贈り物を願ってやまない理由があります。そのため、大切な人からの贈り物を受け取ることで、相手からの愛情を感じるのです。

C. 奉仕タイプ

このタイプのあなたは現実的です。ロマンチックなお花や贈り物より、相手があなたの助けになってくれるかどうかを重視します。例えば、雑用を一緒に処理したり、仕事や家事、料理、片付けなどの具体的な行動を通して手伝ってもらうことを通じて、あなたはこの関係によって守られ、理解され、大切にされていると感じます。特に、相手が真剣に手伝ってくれたり、自分の時間を犠牲にしてあなたの頼みをきいてくれた時に、よりいっそう相手から大切にされていると感じます。

D. 時間共有タイプ

このタイプのあなたは、終始、相手が心を尽くしているかどうかを気にします。より正確に言うと、2人で過ごす時間が好きなタイプです。休みの日に何もせず一緒にカフェで勉強するにも、毎晩15分間、相手とのお喋りやコミュニケーションに集中するにも、時間をかけて注意をお互いへ向けさえしていれば、それがあなたの心温まる時間になります。例えばおしゃべり、料理、ゲームをしたり、一緒にお風呂に入るだけでも、この時間は2人がお互いの全てを所有しているというのが重要で、他の何をもらうよりも、あなたは愛情と帰属感を感じられます。

E. スキンシップタイプ

このタイプのあなたは、スキンシップに飢えています。幼い頃、不当な扱いを受けたり、スキンシップが少なすぎたり、両親にいつも待たされたり等の理由で、安心感に対する高い欲求を持っています。相手にいつでもそばにいてほしいだけでなく、スキンシップをしたい、ぬくもりを感じたいとも願っています。それが最もリアルな安心感をもたらすからです。このタイプの人は性欲やスキンシップへの欲求がやや高いかもしれませんが、これらの欲求の奥にある真の意味は、愛されたい、気にかけてもらいたい、思いやられたいという願いです。キスしたり、手をつないだり、ハグしたり、身体に優しく触れてもらったりすることで、恋に対する不安と焦りを解消できるのです。

表現し、受け入れる練習

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愛情を感じられないのは、相手から与えられた愛が、ただあなたの期待に応えていないだけかもしれない」――シェイクスピア

2人の愛がかみ合わないのは、お互いが相手のわかる言語を使って、お互いの愛を伝える言葉を「話して」いなかったからです。もし、相手がスキンシップタイプなら、ハグやスキンシップを増やしましょう。もしあなたが奉仕タイプなら、あなたにとっては「助けてもらうこと」が「ロマンチック」よりもっと重要だということを知らせましょう。

あなたは「そんなのとっくに知ってるよ!」と思うかもしれません。では、実際にやってみてください。きっと報われますよ!