周りに溶け込むのは難しいと思っていますか?では溶け込むのをいったんやめましょう!自分らしくなったほうが、あなたに惹かれる人が寄ってきます。


新しい環境または小さく分かれているグループがあふれている場所に身を置く場合、周りに溶け込むより、自分の生活圏を作るほうがよっぽど大事です。

スウェーデンでのオフィスに、南アフリカ出身の友達がいます。その友達は、私とほぼ同時に、ストックホルムという新しい環境に赴任してきました。慣れない言語に囲まれて、30歳ぐらいの年で、見知らぬ国で自分の生活圏の作りなおし方を探りました。

正直、静けさが好きで、何をするにも1人でということに慣れていた私には何の支障もありませんでした。同僚のみんなにはすでに自分の生活圏があって、彼らの世界に踏み込んだ外来者である私をやさしく扱うのを期待したり、外国人だから目を向けられるのも望んだりしてはいけないということを充分に理解しています。

私はオフィスでの社交イベントに参加するほか、休日を利用してゴルフをしたり、さまざまなテーマのイベントと講演に参加したりします。スウェーデンに引っ越してきて1年、たくさんの人に出会い、たくさん成長しました。見知らぬ人と共通の趣味があれば友達になれる可能性があるとさらに確信しました。しかし、自分を偽ったり、過度に努力してはいけません。友達を作るには時間が必要で、急かせば急かすほど、相手は遠くまで逃げてしまいます。

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その南アフリカ出身の友達は、とんでもない過ちをおかしました。

ある日、友達は晩ごはんを食べているとき気が狂ってしまいそうになりました。友達は、どうしてスウェーデンの同僚たちは昼ごはんに誘ってこないのか理解できないし、友達だと思っていたスウェーデンの同僚が金曜日のパーティーに誘わないことに怒っていて、職場で自惚れているグループがいつもわざと仲間外れすることで恨んでいました。

友達はスウェーデン人に溶け込み、みんなに注目されたくてずっと頑張っていましたが、そのため少しでもスルーされるとみんなのせいだと考えてしまいます。

見知らぬ街に引っ越す場合だけでなく、小さいグループがたくさんある場所にいるとき、私たちはその友達のように、かっこいいグループに溶け込み、みんなに好かれるような人になろうとします。しかし、近づけば近づくほど自分をなくして、ただ機嫌をとりたいと思われてしまいがちで、そのあげく、あなたは相手にされないその瞬間に傷ついてしまいます。

誰もが、自分を偽る人のことは好きではありません。誰かが寄ってくるにはまず自信をもって自分を生きることです。

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昼ごはんに誘ってこないなら、自分からいっしょにどうですかと誘ってみましょう。友達だと思っている人がパーティーに誘わないなら、自分でパーティーを開いて、ほかの人を誘いましょう。

同僚と友達になれないなら、職場の外の世界で、おもしろい人に会いましょう。グループに居場所がないなら、溶け込もうとするのをやめても構いません。勇気をもって自分を生き、自分らしさをアピールしましょう。そのほうがあなたのことをかっこいいと思ってくれる人が寄ってくるでしょう。

職場でグループにケンカを売れと言っているわけではありません。人生は短いから、媚びへつらうより、自分に時間をかけて、たとえば相性のいい人といっしょにいたり、好きなことをしたりしたほうがよっぽどいいです。私の友達のように、いつも誰かが誘ってくれるのを待ってはいけません。あなたの想像力があてにならないときもあります。だからこそ、心を開いて、自分から相手を誘ってみましょう。ほとんどの人はあなたの積極性をポジティブに受けとり、嬉しく感じるはずです。

リードされるのではなく、自分自身の人生をリードする人になり、機嫌をとるのではなく、自分から生活圏をつくるのです。見知らぬ町でも、学校でも、職場でも、それを練習する価値はあるのです。